税制ナビ

令和8年熊本地震:国税の申告・納付期限の延長が告示|対象4市町・7月28日以降の全税目

この記事でわかること

国税庁は2026年8月12日、令和8年熊本地震を受け、熊本県八代市・宇土市・宇城市・八代郡氷川町に納税地のある者(法人を含む)について、同年7月28日以降に到来する国税の申告・納付等の期限を全税目で延長する地域指定を官報で告示した。手続は不要で、延長後の期日は別途告示される。

根拠は国税通則法第十一条と国税通則法施行令第三条第一項、および国税庁告示第21号(令和8年8月12日付の国税庁公表資料に全文が収録されている)である。本記事は告示と国税庁の公表資料を原文の順序どおりに整理したものであり、独自の解釈や税務判断は含んでいない。各資料の確認日は2026年8月13日である。実際の取扱いは所轄の税務署または税理士に確認いただきたい。

発表から告示までの経過

令和8年熊本地震に係る国税関係の措置は、次の順で指定・公表されている。

3列 × 3行横スクロール →
年月日 事実 発表主体
2026年8月7日 「令和八年熊本地震による災害についての特定非常災害及びこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令」が公布・施行 内閣府(防災担当)・総務省・法務省
2026年8月12日 国税通則法施行令第3条第1項に基づく地域指定(国税庁告示第21号)が官報に掲載 国税庁
2026年8月12日 申告所得税等・消費税等の振替納税の取扱いを公表 国税庁

対象と延長される期限(告示第21号)

国税庁告示第21号が定める延長の内容は次のとおりである。

2列 × 6行横スクロール →
項目 内容
対象地域 熊本県八代市、宇土市、宇城市、八代郡氷川町
対象者 上記4市町に国税の納税地を有する者(法人を含む)
対象となる期限 2026年7月28日以降に到来する、国税に関する法律に基づく申告、申請、請求、届出その他書類の提出、納付又は徴収に関する期限(全税目)
納付に係る限定 納付すべき国税に係る期限は、当該国税の納税地が指定地域にあるものに限る(告示の括弧書き)
延長後の期日 別途国税庁告示で定める期日まで(2026年8月13日時点で未定)
手続 不要(自動延長)

公表文は、毎月10日が納付期限となる源泉所得税等も延長の対象になることを例示している。延長後の期日は2026年8月13日時点では定められておらず、国税庁は「被災者の状況に十分配慮しつつ検討してまいります」としている。

対象かどうかの判定は、事業所や被災した資産の所在地ではなく、国税の納税地で行われる。地域指定・対象者指定・個別指定という3つの入口の関係と条文の読み方は、災害で申告・納付が間に合わないときの国税の期限延長に条文の順序で整理している。

振替納税(予定納税・消費税の中間申告)の取扱い

地域指定に伴い、申告所得税及び復興特別所得税・消費税及び地方消費税の振替納税は次のように取り扱うことが公表されている。

3列 × 3行横スクロール →
納税地 対象 公表された取扱い
指定地域内 令和8年分申告所得税及び復興特別所得税の予定納税2期分、令和8年分消費税及び地方消費税の中間申告分・課税期間の特例適用分(2026年7月28日以降に法定納期限が到来するもの) 振替日を「別途国税庁告示で定める期日以降に改めて設定する日」まで延長する
指定地域内 令和8年分申告所得税及び復興特別所得税の予定納税1期分(振替日2026年7月31日) 口座引落しが行われた後であっても、納税の猶予の申請を所轄税務署に行うこと等により、納税額を還付できる場合がある
指定地域外 2026年7月28日以降に法定納期限が到来する国税の振替納税 申告期限等の延長や納税の猶予の申請により振替納税を中止できる場合があり、引落し後であっても納税額を還付できる場合がある
根拠国税庁 振替納税をご利用の皆様へ ↗原文を 2026-08-13 に確認

新しい振替日は、被災された方々の状況に配慮して今後検討するとされている。

指定地域外で被災した場合 — 個別指定

指定4市町以外に納税地がある者でも、この地震により申告・納付等を期限までに行うことができない場合(交通途絶等)には、所轄税務署長への申請に基づき、期日を指定して期限の延長が行われる(国税通則法施行令第3条第3項・個別指定)。延長の幅は法第十一条により「その理由のやんだ日から二月以内」に限られる。

この申請は当初の期限が経過した後でも行うことができ、申告・納付等と同時に行うことも可能とされている。個別指定は申請すれば当然に受けられるものではなく、被災状況等の実情に照らして判断される。

あわせて公表されている措置

  • 特定非常災害の指定 令和8年熊本地震は2026年8月7日に特定非常災害に指定された。国税庁は、特定非常災害として指定された災害により住宅や家財などについて生じた損失に係る雑損控除について、その年の所得金額から控除しきれない金額の繰越期間が5年になることを案内している。
  • グループ通算制度 通算法人が申告期限等の延長の適用を受けた場合の他の通算法人の申告期限等の取扱いは、国税庁「グループ通算制度に関するQ&A」問20に整理されている。
  • 申告書等用紙の発送 指定4市町に納税地のある個人に対する消費税及び地方消費税の中間申告書等は、発送が見合わされている。法人に対する申告のお知らせ等の取扱いも同ページで公表されている。

根拠法令と原典

3列 × 7行横スクロール →

制度をまたいだ施行日・適用開始時期の確認用に、会計基準・税法改正の施行日タイムラインと主要な税制改正・会計基準の横断表に一覧を置いている。

姉妹サイト けいり(bizkeiri.net)
当サイトと同一運営者による会計ソフト比較サイトです
申告期限の管理を仕組みで持つ
申告・納付の期限を会計ソフト側で管理する方法を、製品ごとに比較しています。

比較を見る →

【記事情報】
公開 / 更新
2026-09-27 / 2026-09-27
監修
監修者は置いていない。運営者が原文と照合して掲載
免責
公表済みの法令・Q&Aの事実を確認日時点で整理したもの。個別の事案への適用の可否・選択の助言は含まない
AI利用
下書きと表の整形に生成AIを利用。公開前に運営者が原文と照合